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2004年 09月 22日
『サイエンス21』 翔泳社
ミチオ・カク(著) 野本陽代(訳) P107 脳をこのようなトップダウン方式で考えることに対して、ヴィラソロは次のような考えから基本的に反対している。「脳はチューリングマシンではなく」コンピュータとはまったく異なっている。人間の脳の複製を作るためにより早いコンピュータを作ろうというのは、考え違いというものである。 これを理解するには、脳がどのように配線されているかを知る必要がある。脳には天の川銀河にある星の数とほぼ同じ、約2000億個のニューロンがある。それらは1秒間に100万×10億回も発射している。神経のインパルスは秒速90メートル(時速20キロメートル)と非常に遅い速度で伝わっていくが、脳は非常に複雑な並列的構造をもっているので、わざとこうなっている。 それぞれのニューロンは約1万個のほかのニューロンとつながっており、脳は並列処理機として機能し、1秒に何兆もの演算を同時にこなしていることを、ヴィラソロは指摘する。それでも消費するエネルギーは普通の電球とほぼ同じである。それがいかに効率的かを理解するために述べると、人間の脳と同じくらい強力なコンピュータを作ったとすれば、その消費電力は約100メガワットになり、一つの町全体の電力に匹敵することになるだろう。 コンピュータは光速に近い速度で計算することができるが、一度に一つの計算しかできない。それに対して、脳はカタツムリの速度で計算しているが、それは同時に1兆の演算をするためにわざとそうしているのである。このように機能しているおかげで、発作によって脳の大部分が破壊されても脳はまだ機能するし、失われた機能を取り戻すことさえできる。対照的に、チューリングマシーンはトランジスターが一個失われただけでも全体が破壊されかねない。したがって、脳は故障に対して非常に強い。ヴィラソロにとって脳は非常に複雑なニューラルネットワークなのである。この点が人工知能のボトムアップグループの基本の一つとなっている。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ チューリングマシンって、哲学的・思弁的な思考実験みたいなもんだったんでしょうか、その正体は。なかなかおもしろいけど、現実のこの世界の脳や心とはあんまし関係のない、ってみたいな。 もっとも、それでコンピュータができたんなら、その意味では現実の世界と関係したんでしょうケドね。 やっぱ、心はニューラルネットワークでなくっちゃぁダメなのかな。 チューリングマシーンであるコンピュータでは、外側から見てあると感じられる心、それに感情移入できるという意味での心は作れたとしても、それはニセモノの心である。 感情移入するほうの心、ホントの心は、ニューラルネットワークで作らなくちゃナンナイ、ってことでしょうか。 それとも、もしかするとそのずっと先かもしんないけど、心のメカニズムが解明され、トップダウン方式で心が作れるようになったとき、そん時に作られる心も、ホントの心なんでしょうか。 その両方とも、作りかたが違うだけで、ドッチも結局はホントの心なんでしょうか。 その場合、作り方の違う二つの心には、何か違いが出るんでしょうか、出ないんでしょうか。 その両方をうまく組み合わせたときに、はじめてホントの心になるんでしょうか。
by nbsakurai
| 2004-09-22 14:04
| エリア3 (ロボットの心)
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